働く女性のだれも教えてくれない30~40歳代の落とし穴

item3

アイビーメディカルインフォメーションシリーズ 乳がん検診の落とし穴

item5
次を読む>
item5a
ページTOPへ
item5b
サイトTOPへ

画像検査はマンモグラフィーとエコー

乳がんを発見するためには、まず触診(手でしこりを触れる)を行います。続いて「マンモグラフィー」という、お乳を板ではさみ薄く平らにして撮影するレントゲン検査を行うことが一般的には推奨されています。

乳がんを検出する画像としては、マンモグラフィーとともに超音波検査(エコー)などが用いられますが、一般的な検診で採用されているのはマンモグラフィーまでです。人間ドックなどでエコーを行うことがありますが、これは保険適用外(つまり基本的に自費)として扱われます。

マンモグラフィーによる見落とし

一例を示します。図1は70歳代女性のマンモグラフィーです。乳腺は加齢のため萎縮しており、お乳は全体的に黒っぽく写っています。その中にがんの病巣がくっきりと白く写っています。両者のコントラストは明確で、がんを見落とすことはありません。一方,図2は何となくしこりを自覚していた40代女性のマンモグラフィーです。まだ乳腺には張りがあり、これが全体的にごつごつと白く写っています。このため、しこりの有無はよくわかりません。しかし,この中にはがんの病巣があるのです。この患者さんは大学病院で数か月前にマンモグラフィーによる検診を受け、異常なしと言われていましたが、不安なため後にエコー検査を受けました(図3)。黒いしこりがあることが明らかです。一見しただけで「乳がんを疑うべき」と診断可能です。

乳腺がまだしっかりと残っている30~40代(場合によっては50代でも)では、このようなケースが多々あります。最近、マンモグラフィーによる乳がん検診がさかんな米国でも、40代女性の乳がん検診におけるマンモグラフィーの有効性に疑問の声があがっています。

診は「費用対効果」が求められる

なぜ乳がん「検診」ではマンモグラフィーが推奨されるのでしょうか? それは、エコーではほんの小さなしこりでも検出しやすく、がんでなくても「異常」と判定されることが多いからです。検診の費用は国や自治体が負担することが多いのですが、異常と判定すれば追加の検査すなわち余分な医療費が発生します。そして、総体的に必要となる医療費(費用)が増加する割には発見できる患者(効果)が少ない、という結果になってしまうのです。その点、マンモグラフィーでは異常と判定されることが減るため、「費用対効果」がよい,ということになります。

エコーは“ひろい出し”に優れるやさしい検査

「自分は乳がんではないか」と心配している30~40代女性はどうすればよいでしょうか。国や自治体が求める「費用対効果」を理解し、時々「見落とし」があってもいいでしょうか。

もちろん、エコーも万能ではありません。マンモグラフィーではわかってもエコーではわかりにくい乳がんもあります。しかし、病変を広くひろい出すことのできるエコーは、とくに「しこりが気になる」という30~40代の日本人女性には大きな武器になります。放射線も浴びず、保険適用で自己負担額1000円ちょっと、という、やさしく手軽な検査でもあるのです。

 

お気軽にご相談ください

図1
図2
図3